海外ではすでに運用中のワクチンパスポート。その日本版とも言えるアプリ「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」がデジタル庁からリリースされました。
僕もさっそくダウンロードして使ってみましたが、(失礼ながら)意外とちゃんとしたアプリでした。構成もシンプルで、今のところは好印象です。
ということで、今回はアプリの初期設定から使い勝手などを説明します。「どんなアプリ?」「怪しくない?」など気になっている方はぜひ参考にしてみてください。
このアプリを使うためには、次の環境が必要です。NFC Type Bというのはざっくり言うと「おサイフケータイ」のことです。対応していない機種は、次のアプリを待ちましょう。
■ ご利用に必要なもの
①マイナンバーカード
②マイナンバーカードの券面入力補助用暗証番号(4桁)
③パスポート(海外用を発行する方)
■ 動作環境
・NFC Type B 対応端末
・Android 8.0 以上
新型コロナワクチン接種証明書アプリ
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新型コロナワクチン接種証明書アプリの初期設定
アプリを起動するとデジタル庁と厚生労働省の案内が、続いて接種証明書の発行に必要な情報が表示されるので手元に用意しておきましょう。
また、日本国内用の証明書と海外用の証明書、それぞれ必要なものにチェックを入れます。特に希望がなければ両方持っておくほうが良さそうです。
続いて初期設定です。マイナンバーカードの暗証番号を入力し、カードをスマホで読み取ります。案内通りにすればすぐに読み込むことができるはずです。
海外用の証明書にチェックを入れた人は、ここでパスポートの氏名や番号を入力します。問題なければそのまま次に進むボタンが表示されるので、進みます。
ここで入力内容に問題がなければ、自治体のワクチン接種記録から接種情報が読み込まれ、表示されます。ここまでくればワクチン接種証明書の発行は完了です。
ワクチン接種情報の登録内容に誤りがあるケースが発生しているようです。ただ、これは自治体によって異なるため、お住いの自治体のウェブサイトを一度確認してみてください。
新型コロナワクチン接種証明書アプリの使い勝手
用途が限定されたアプリということもあって、アプリの動きがとても軽く、初期設定から証明書発行までスムーズに進めることができました。
また、文字認識精度も高いように感じました。マイナンバーカードやパスポートの読み取りもエラーを出すことなく1回で終わったので、(失礼ながら)少しびっくりしました。
新型コロナワクチン接種証明書アプリのメリット・デメリット
このアプリを使うことによるメリットとデメリットをまとめました。メリットには、今後の期待や予想も含まれています。
海外でも証明書として使える
このアプリを使うメリットの一つは、海外でも使える点です。マイナンバーカードとパスポートがスムーズに連携できたのは今回が初めてではないでしょうか。
とはいえこのアプリがあればどこでも行ける・使えるわけではないので、渡航先の国や地域の情報は、個別に調べる必要がありそうです。
接種証明書アプリは、海外の飲食店などでも利用できますか。
https://vaccinecert-faq.code4japan.org/faq7/
海外用の接種証明書は、諸外国が講じている水際防疫措置の緩和・免除を受けるために発行しているものであり、当該緩和等の取扱いについては、諸外国とも事前に調整の上で、認められたものです。
一方で、渡航先国内における飲食店などにおける利用を保証するものではありません。利用できないことによる影響が大きい場合は、接種証明書の提示を求められるのかどうかや、接種証明書アプリが利用できるかについて、事前にご確認いただくことをおすすめします。
最終更新日:2021年12月13日
接種券コピーの持ち歩きが不要になる
今後予想されるのは、ワクチン接種済の方を対象にした優遇サービスの開始です。海外ではすでにこの運用ですが、日本でも同じような流れになるはずです。
「接種済みの人のみ入店可」
「接種済の人は◯◯%オフ」
日本では証明書の代わりにワクチン接種券のコピーを見せるようですが、アプリだけで完結できればグッと楽になりますね。
アプリ品質が高く使い勝手も良い
二次元コードを表示する仕組みに国際基準のSMART® Health Cardsが採用されていたり、国のアプリとは思えないほどオープンです。
国や自治体のアプリは内製(つまり独自仕様)にこだわって結果的に使いづらいアプリになるケースが多いだけに、これは意外でした。
全体的に、きちんと使えるアプリになっている点は大きなメリットでしょう。
アプリストアで検索しても見つからない
ストア上でアプリ名を検索しても、アプリにたどり着くことができません。ストアの問題なのかアプリの問題なのか分かりませんが、これは早急に対応して欲しいところです。
僕の場合は、まずCOCOAを開き、次に開発者である「デジタル庁」の情報を開きます。開発者のアプリ一覧に証明書アプリがあるので、そこから選びました。
セキュリティが弱い
アプリには、ログインや二段階認証といったセキュリティに関する機能がありません。もしスマホを落として誰かが拾ったら、ワクチン接種証明書をそのまま使えてしまいます。
なので今後、ワクチン接種証明書を使うときは免許証かマイナンバーカードによる本人確認など運用でカバーすることが必要になると思います。
国としても重要なアプリになってくるのは確実なので、セキュリティ対策はしっかりして欲しいですね。今後のアップデートを期待したいところ。
新型コロナワクチン接種証明書アプリのまとめ
この記事では「【新型コロナワクチン接種証明書アプリレビュー】セキュリティの弱さだけがネックかも?」として、次の2つについて説明してきました。
- 新型コロナワクチン接種証明書アプリの初期設定
- 新型コロナワクチン接種証明書アプリのメリット・デメリット
本格的に運用が始まれば、毎日のように使うアプリになるはずです。アプリが動く環境の方は、早めに入れておいて慣れておくと良いでしょう。
新型コロナワクチン接種証明書アプリ
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