スマートフォンでニュースやブログ記事を見ているとき、うっかりタップしてしまうところに出てくる広告や、記事の途中に頻繁に出てくる派手な広告について、不快に感じる人は多いはずです。
以前、そういった不快な広告を専用アプリを使わず非表示にする方法についての記事を書いたのですが、おかげさまで多くの方に読んでいただけているようで、とても嬉しく思っています。
この記事にある方法を使えば、不快な広告を減らすことはできるのですが、それでもまだたくさんの不快な広告が表示される状態になっていると思います。
そこで今回は、先程の記事の中でも紹介した専用アプリ「Adlock」について紹介したいと思います。実際に専用のアプリを使うとどれぐらい効果があるのか、気になっている人もいると思います。
アプリの使い方、実際にどのぐらい広告が減るのかの検証、アプリを使うメリットやデメリットといった内容について説明していきます。ぜひ参考にしてみてください。
広告ブロックアプリ「Adlock」の概要
Adlockは、スロバキア共和国にあるAdlock社が開発・提供している広告ブロックアプリです。日本では販売代理店の株式会社LODESTAR JAPANが提供を行っています。
サポート対象端末は、Windows、Mac、iOS、Androidと幅広く、ビジネスと日常生活で使うほぼ全てのデバイスに対応していると言っても良さそうです。
日本での知名度はまだ低く、検索してもなかなかヒットしなかったり、別のプロダクトが出てきたりします。(どうしても製品名が似てしまうので、仕方ありませんが。)
アプリは無料版と有料版(ライセンス購入が必要)がそれぞれあって、使用するデバイスの台数や、ライセンス期間によって価格が変わります。
広告ブロックアプリ「Adlock」の使い方
今回は、Android端末で使う場合を例にして、具体的な使い方を説明していきます。
まず最初にAdlockのWebサイトから使う端末向けのアプリを入手してインストールしておいてください。AndroidはGoogle Playからではなく、直接apkをインストールする形となります。
アプリをインストールして起動すると、AdLockからVPN接続を行うために必要な証明書のインストールが求められるので、インストールを行います。接続も許可にしておきます。
VPNというのは特定の用途に閉じたネットワークのことです。悪質なサイトや広告だと判定するためにAdlock側との通信を行う必要があり、VPNはその通信のために使われます。
証明書のインストールとVPN接続を許可した後に広告ブロックをONにすれば、広告のブロックが開始されます。最初の状態だとほぼ全てブロックする状態なので、外したいものがあれば外しておきます。
例えば、ソーシャルメディアウィジェットフィルターをONにすると、Webサイトのいいねボタンやシェアボタンが全て消えてしまうので、ここはOFFにしておくことをおすすめします。
ONにした状態でWebサイトやアプリを開いて操作すると、ブロック数が増えていきます。また、この画面からアプリやWebサイトごとのフィルタリングをすることができます。
アプリとAdlockの相性によっては上手く動かなくなることも考えられるので、そういった場合はアプリをブロックの対象外にしておくのが良いでしょう。
ここまでが基本的な使い方となります。実際には、ブロックをした状態で操作してみて、「ここまではブロックしなくていい」というものを個別に外していく流れになるはずです。
広告ブロックアプリ「Adlock」の効果検証
どのぐらい広告をブロックできるのかを検証してみました。まずはWebブラウザの広告から。広告が多いライブドアブログを開いてスクロールした時の画面です。
広告多すぎ!
しかも画面の下1/5をバナー広告が占領していて、消すこともできません。最高にうっとうしい!(決してイオンモバイルさんが悪いわけじゃありません。あしからず。)
これがAdlockを使うとどう変わるのか。広告ブロックをONにして同じページを開いてみます。
すると・・・
広告が全部消えた!
一つぐらい残っているのかなと思ったのですが、目に留まった広告は全て無くなっていました。ページのスクロールも早くなり、快適そのもの。Webサイトでの効果はバッチリです。
ニュースアプリでも確認しておきましょう。広告ブロックをONにした状態で、ヤフーニュースアプリを開いて、いろんなページで広告があるかどうかを確認します。
残念ながら、アプリ上の広告を消すのは難しいようです。広告の大小と場所を問わず、しっかり掲載されたままになっていました。
ただ1点、広告をクリックしてもランディングページを開くことができません。(ユーザーにとっては特に関係ありません。広告掲載側にとっては痛いです。)
また、通信履歴を見る限り、Adlock側でも何らかのブロック処理を試みようとしていることが分かります。そういう意味では、どこかのタイミングで非表示にできるようになるかもしれません。
今回確認した内容は、以上です。
広告ブロックアプリ「Adlock」のメリットとデメリット
【メリット】Webサイト閲覧が快適になる
先に書いた通り、Webサイトの閲覧がとても快適になります。必要な情報をサッと眺めることができる感覚は、久しぶりに味わったような気がします。
快適になる反面で、僕のブログもそうですが多くのブログサイトの広告収益が消えることになります。それが良いと思うか悪いと思うかは、その人の立場によって変わりそうです。
少なくとも、Webサイトを見る1ユーザーとしては、メリットしかないように思います。
【メリット】ニュースアプリも快適に利用できる
ニュースアプリの場合、全ての広告を消すことはできませんが、それでも不快な広告は激減したように感じました。
少なくとも、不快な広告率がダントツに高い「美容・ダイエット・育毛」系の広告は全然出てこなくなりましたし、リンクも開けなくなりました。
僕の中に、自然な広告やブランド広告は「あって当たり前」という認識があることもあって、ニュースアプリの利用がとても快適になったように思います。
【メリット】通信量が減って動きがスムーズになる
このことを考えると、普段見ているWebサイトやニュースアプリが、いかに広告だらけになっているかを痛感します。広告が必要なのは理解できますが、多すぎるのはちょっと・・・ですよね。
【メリット】ライセンス料金がとにかく安い
9台まで利用できる無期限ライセンスが4,980円です。
どのデバイスからも利用できて、使っている間は常にアップデートがかかり、最新の不快な広告も全てブロックできると考えたら、安すぎるんじゃないかと思います。
自分だけではなく、子どもが使うスマートフォンやタブレットに入れることもできます。Webサイトによってはアダルトな広告が出てくるので、そういうものも全てブロックできます。
【デメリット】フィルター以外の設定が専門的で難しい
細かな設定をすることができるのは良いと思うのですが、言葉が専門的なので直感的に設定するのはほぼ不可能だと思います。
アプリとWebサイトのフィルターは比較的簡単にできるので、他の設定項目も日本語を工夫するなどして分かりやすくしてもらえると、もっと使いやすくなりそうです。
【デメリット】その他アプリや通信機能に影響する可能性がある
これは使っている人の端末の状態やインストールされているアプリによると思いますが、僕の場合は起動中の一部アプリがフリーズしたので、ブロック対象から外す必要がありました。
また、自動車のBluetoothトランスミッターとの接続が切れるようになりました。なのでその時はアプリを一旦終了させるようにしています。
使いながら対策を考えていけば、最終的には快適に使いやすくはなりますが、それまでに少し時間と手間がかかるように感じました。
広告ブロックアプリ「Adlock」まとめ
この記事では、ここまでに以下の内容について説明しました。
- 広告ブロックアプリ「Adlock」の使い方
- 広告ブロックアプリ「Adlock」の効果検証
- 広告ブロックアプリ「Adlock」のメリットとデメリット
広告を掲載する側の視点ではまた違う評価になるはずですが、少なくともWebサイトやニュースアプリを使う1ユーザーとしては、とても満足度の高いアプリだと思います。
まだアプリの知名度は高くありませんが、技術力があって価格もリーズナブルであることを考えると、少しづつ利用する人は増えてくるのではないでしょうか。
最近では、アフィリエイト広告の規制といった話もニュースで出ていますが、実際に今の広告が適正なものになるのは相当な時間がかかるはずです。(儲かりますからね)
それまで待てないという方は、一度試してみることをおすすめします。今までのWebサイト体験が一変するので、かなり驚くと思います。ぜひ。